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日曜日

行方不明だったウォークマソが手元に戻ってきました。
ありがとうJR ありがとう拾ってくれた人

豆知識ですが、電車あるいはホームでの忘れ物は発見から三日程度で所管地域の警察署に管理が移されるそうなので、「なくした」と気付いたら駄目もとでもなんでも鉄道の問い合わせセンターに連絡いれておいたほうがいいぞ!

折り畳みで小話です。
小動物で・・・ 「味噌汁が冷めるじゃねえか」

どこまで顔を洗いにいってんだといいかげん痺れを切らした俺は、さっき視線をかすめていったしっぽの残像の記憶をたよりに洗面所付近にアタリをつける。

「おい総悟、あんま遅いとお前のお椀にとろろ昆布いれちまうぞ、っと」

鏡とにらめっこして、ブラシを握り締める総悟。
ムツカシイ顔をしてるのも気になるがなにより、驚きなのはその髪型だ。
まるこい頭にさんかくふたつの、なじみ深い総悟はどこへやら、
ライオンさながら、全方位に広がるたてがみ、もとい髪の毛。

「おきたらこのありさまでさァ」
「おう」

シャンプーが切れていたので間に合わせにと、石鹸でがしがし洗ってしまったことを、ぎゅうと目を閉じてなすがままだったこいつは知る由もないのだろう。
短く揃えた俺にはそれほど影響はなかったが、ちょいと長めの総悟には効果覿面だったらしく、重力を感じさせない圧巻のヘアスタイルになってしまったようだ。

「気にすんな。どんな髪型だろうとお前は男前だよ」
「きやすめはよしてくだせェ」
「そんなことより飯食おうぜ。お前の好きななめこ汁だぞ。ほら、特別に、飯にフリカケ2種類かけていいから」
「・・・・・・」

しかし総悟のテンションは上昇することなく。箸と食器がぶつかる音が響くよなお通夜状態で食卓を囲んだ。
写真撮っておきてえなとかこんなに身だしなみに気を使うたあお年頃ってやつかなとかそわそわしていた俺も、総悟のあまりの落ち込みように面喰って、つられたように息をひそめる。

「あ、洗い物は俺が」
「いーですなにかしてたほうがきがまぎれるんで」
「でも、」

陰を含んだ笑みを浮かべるちんちくりんに胸が痛んで、思わず手が伸びた。
その時。

「でっ。」
「っ!?」

バチンという音とともに飛ぶ火花。
総悟なんて、まるいめを更にくるくる丸くしちゃって、ぷるぷるしている。
一回放電してしまえば平気だな、と改めて手を伸ばして、総悟のぽやぽやした頭をなでつけてやる。
みゅっと小さく怯えた総悟も、二度目のバチンがこなかったことに安堵したのか、おとなしくなでられて目を細めている。

「乾燥してるもんな。さっきの静電気、すごかったな。あ、静電気ってわかるか?」
「うわさにはきいたことありやす」
「加湿器買うか。冬の間毎日これじゃあバチバチ痛くてかなわんし、お前の髪の毛もいうこときかなくて難儀だし」
「カシツキ」
「そう加湿器。いや、お前の今の髪型が似合わねえとかそういうわけじゃ、」
「カシツキがあればなおんですかィ。おれのこれ、おそろしいビョウキとかじゃねーんですね」
「もちろん」

あからさまにほっとして、総悟は容量UP中のしっぽを揺らす。
調子にのった俺はわしわしと頭を撫でつづけていたんだけど、そしたらぱちぱちと撫でてたとこから電気が走って。

「いてえ」
「あ、すまん」

乾燥と摩擦は静電気によくないから、自粛するかなと呟く。
うん、と頷いた総悟だったがそのあと「うーん」と低く唸って、「・・・まあ、おれもオニじゃねえ。ちょっとだけならきょかしやす」なんて言う。

バチバチ痛いのなんて、必要経費みたいなもんなんだって。
俺もまったく同感です。
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