土曜日2 銃撃戦のような音がするぞうと思ったら花火大会のようでした。風流だなあ。 折り畳みで小話です。 aggo様のネタはこっちでしたすみません 和室でノックも間抜けだからといつものように省略し、かすかに、障子の向こうから「だめ」と聞こえたけれど俺は気にせず部屋に足を踏み入れた。 口のまわりから胸元、膝まで真っ赤に濡らして総悟は、一旦顔をあげてまた伏せて、げほげほと血を吐いた。 総悟のまわりには何枚もタオルが散らばっていて、伸ばされた手にせめて握らせてやる。 大きく上下していた背中が穏やかに落ち着くと、総悟は絞り出すように言った。 「だから、だめって言ったのにさァ」 「とにかく病院。車出すから、」 「もう診て貰ってる。だから、どうかお静かに」 「・・・・・・」 「もう内臓あちこちやられてんですって。自覚症状はほとんどないのに、妙なもんですねえ」 「なんで言わなかった」 「あ、伝染りやせんぜ?医者も保障してくれやしたんでご心配なく・・・・・んな顔しねえでくだせェよ」 無意識に、しかめ面をしていた。 それを『感染の心配』だと総悟が捉えたのは妥当かもしれなかった。 「近藤さんには」 「もうちょっと内緒にしてくだせェ」 「ばか言うな。仕事だってこのまま続けられねえだろ」 「吐血すんのだってまだ二回目だし、昼間は全然平気なんだから問題ねえです。もうちょっとの間だけ、お願いしやす」 「だめだ」 「お願い土方さん」 「だめだって」 「このこと内緒にしてくんねえなら、ばらしやすよ」 なにを、と聞くまでもない。 「俺と寝てること」。 総悟は言って、ふと、優しい顔になる。 「・・・・・・軽蔑されたくねえでしょう?なら、俺のわがまま聞いてくだせえ」 強がりだとしても悲しかった。それが弱味だと思っている?本気で? 震える指で、血にまみれた襟元を直してやる。 殺してやろうか、と呟いたのは腹立ち紛れだったのに「それもいいなァ」なんて言うから、俺は今日も、好きだよと言いそびれる。 PR