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火曜日

上司のおっちゃんAに
「今日、リサイタルしそうな格好だね」
と服装を指摘されて どっ・・・ と職場の皆さんに笑っていただきました。おいしかったです。
(たしかに公会堂でなにかを奏でていそうな格好だった)


そしていまだに日食の話題で盛り上がる我が職場。
「三千円の日食眼鏡を買ったのに曇ってたせいか全然見れなかった」
と嘆く上司のおっちゃんBには
「きっと西の空を見てたんですよ・・・」
とフォローしておきました。いやほんと、ナンデ?その時刻観測に備えて外に出てたらしいのに、更におっちゃんの家族は見れたっていうのに、ナンデ??これが叙述トリック?(?)
私も980円の日食グラスがお値段以上に活用できて嬉しい限りです。早起きしてちょくちょく観察してたからね。


ちょっと前進した気がします。
折り畳みで小話です。
「真剣味が足りない」
らしい。
そんなこと言われても困ってしまう。だって現場で焦りは禁物だっていうし、つとめて冷静にをモットーに、おれはちゃんとやってるんです。

「昨日は愛想が足りない、って言いやしたね」

俺はまだ熱が籠っているバズーカを担ぎ直して、汚れたシートと一緒にパトカーに積んだ。
生きるか死ぬかなんて深刻な場面じゃなかったけれど、それなりに痛い思いもしてんだこんちくしょう。これみよがしに袖を捲ってべろべろにぐろいやつを見せつけてやろうか、と思ってやめる。
怒られるか心配されるか、どっちに転んでも嬉しくない。

「・・・土方さんには理解が足りねぇ。おれにはおれのやり方ってもんがあるんです」
「どんなんだよ」
「考えるな、感じろ。的な?」
「そうやって考えなしに突っ込んでったらいずれ取り返しのつかない事態になるんだよ、いいか、だいたいな」
「ああもう疲れてるんでそういうんは会議と意見交換が大好きな伊東先生と存分にやってもらえやすか。んでおれにはオチだけ教えてくだせぇ」

はああ、といかにもうんざりとアピールしつつ、そっと周りを見渡すも、検分中だの報告中だので、屯所まで送ってくれそうな暇人はいない。
助手席のドアを阻んで喫煙中の土方さんは対象外だ。なぜか?めんどいからだ。

大きく迂回して運転席にキーを差し込む。土方さんの一服が終わらないうちに急発進で帰ってしまおうと閃いたのに。
ドアに手を掛けた瞬間、待てがかかる。「俺が運転してやるよ」こう来たもんだ。

「遠慮しやす」
「腕、怪我してんだろ無理すんな」
「・・・限界まで無理してなんぼの商売なのに?」
「総悟」

土方さんはたまに時を止める。
まずは黙り込んではっとさせて、おれが必死で巻いた会話の螺子仕掛けが回り終えて止まるのを見計らって、言葉を忘れるのを待って、笑うんだ。

「お前言葉も足りねえよ」
「土方さんにだけは言われたくねえ」
「勘もいいし腕もいい。自慢の部下だ。けど心配だって言ってんだよ。愛してる。」
「 」
「これでいいか。さっさと乗ればか」

頭を押さえて後部座席に転がされ。
ミラー越しに目が合ったけど、しかとした。余裕な態度が気に食わない。
おれは「ろくでなしめ」って聞こえるように呟いてから、ぼろい毛布にくるまった。
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