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火曜日

「かっこいい土方」というファイル名のファイルがずっと残っているのだが中身を覗いてみたらそんなにかっこいい土方ではなかった。目指せ!とかあわよくば!とかかっこ書きで加えとけよ・・・ととりあえず自分にアドバイス。


登録してあるサーチもね、「胸キュン系」てワードが入ってるんですよ私。自分で考えて関連キーワード入れるんですけど。あとで気付いたけどこれおかしいよね。「胸キュン系」てお前。少なくとも自分で言うことじゃない。あたし天然だから~って言うめらしと同じくらいイラッとくるレベル。違うんだ気持ちとしては目指せ!ていう意気込みを含めたキーワードだったんだよ。
結構ちょくちょく気に病んでるんです。ならさっさと直しにいけって話だ。ごめんなズボラなんだ。


折り畳みで小話です。たまにはじけようとしては失敗している。
 




唇にあたった感触に驚いて目を覚ました。

鼻先が、遊ぶように触れたのはわざとだ。
だって離れていくモーションは、俺に見せつけるように。

「おはよう」
「・・・オヤスミナサイ」
「夢じゃねえから醒めねえよ」
「・・・・・・」

笑顔の意味がわからない。

このひとの、半径いちメートル以内にかなりの頻度で侵入している自負がある。
安心しきっているところを裏切る瞬間の爽快感。快感。
うっかり転寝でもしようものなら襟首に麦茶のグラスの溶けかけの氷を滑り込ませ、慎重に書類を捲っているようならば扇風機の目盛をぐいいと最大に合わせ・・・
きょうは油断していた。
土方さんが隙を見せなかったものだから、罠を張ろうと寝たふりをし、ぎりぎりを見極め損ねて、ことりと眠ってしまったのだ。
まったく真夏の昼下がりは魔が通るとは、よくいったもの。

そして。
笑顔の意味がわからない。
不足している?コミュニケーションが?それとももっと、
ほかの何かが。

「なに」

土方さんはほのかに笑ったまま(憎たらしい)頬杖をついて首をかしげた。
なに、てなんだよ。

「なにか、ききたそうな顔してるな」
「・・・土方さんは」
「ん」
「土方さんは、アラブの方のお生まれでしたっけ」
「なんだそれは」
「あちらの国ではねェ、握手もそっちのけで キスをするらしいですよ」
「お前の話は突拍子もない」

俺の常用単語に登録されていない、いかにもちゃらちゃらした横文字を、やっとの思いで(かつ自然体を装って)口に出したというのにこの言いよう。
土方さんは。

「あたま悪いなァ」
「お前に言われたくない」
「別に誰が、とは言ってないでしょうや」
「じゃあお前だ、総悟」

なんだと。

「ここは日本だ」

ああ。
そうか、唾をつけられたのか。
べろで唇を、浚われて、やっと。

足りないのは理解。

俺は往生際悪く、三秒ルールが適応できないものかと知恵を働かせた。
しかしここはどこに転ぼうと、きっと土方さんの陣地であって。

落ちれば、「おりこうさん」と褒められた。

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