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金曜日

戻りました。つかれた・・・明日はゆっくり池袋にでも行こう(癒し)

折り畳みで小話です。


枕は北、コーヒーはブラックって決めている土方さんにとっちゃ、きっと男でしかも部下で幼馴染、更に言えばよりによって俺なんかと寝るなんて大冒険で大事件に違いなかったはずなのに、目覚めの一言がふるっていたのでてっきり、なるようになった、のだとばかり、勝手に思い込んでいたんだ。
「おはよう」
そうかあれは、正味一時間半の悪戦苦闘、とんでもないぐだぐだでぐちゃぐちゃな事態をすっかり消化吸収できていたわけではなく、今まさに飲み込もうと努力している瞬間の、混乱混沌の真っ只中の一言であったわけだ。

あれ以来日に日にやつれ、目の下のクマを濃くしていく土方さんに対して、もう黙っているのも限界だった。

「土方さん」
「・・・・・・っ」
「なーにビビってんです」
「・・・・・・悪い」
「謝んねェでくだせェ傷付く」
「すまねぇ・・・じゃ、なくって・・・・・・」
「・・・・・・」

もう、冗談なのになんて付け加えんのも忘れて掌に、爪のあとを刻む。
俺だってそんな丈夫にできてるわけじゃない。

ふたりで、ふたりして、覚悟を決めてはじめたことだった。
肩に手を置いて腕にすがって、息を殺して床に転がった時は確かに、安っぽいけど「通じあってる」ような気すらしてたんだ。

セックスは夜。相手は黒髪の豊かな、いい匂いがする女のひと。
土方さんなんてずっと、そっちで楽しくやってりゃ良かったのに。

「先週のこと、覚えてますか」

覚えているなら忘れてください。
解放してあげるから、もう俺に甘い夢なんて見せないで。
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