火曜日 肉料理カラオケWITH上司ー!! そんなわけで私の火曜日は就寝するまでまだ終わらない。 おりたたみで小話を。 「ばかじゃねえの」 「んなこと言ったって、名指しで呼び出されたし」 「考えろよ」 「だってシカトするわけいかないじゃん」 「トモダチでもない奴に突然呼び出されたら告白か決闘かだ。そんくらい予想つくだろ。ばか。ばーか。挙句に黙ってツラ殴られるとか、信じらんねえ。やり返せよ腕力くらいしか取り柄ないんだから」 「・・・トモダチじゃないけど、知ってる奴。ついでに、女子だし」 「カノジョ?」 「元」 「やっぱばか。」 ひどいことを言われているなあと頭の片隅で思いながらも、沖田は土方を怒らない。 いつもみたいに、蹴ったり叩いたりして抗議しない。暴言を吐くこともない。 だって沖田の腕は今や、土方にまるで「命綱」みたいにしっかと握られていて、身動きがとれない。 うっすらと赤く腫れた頬には、先程土方が自販機で買ってきた、スポーツドリンクの缶が密着している。それを押しのけて、再びねちこい手の形の痛みと仲良くしたいとも、思わなかったので。 土方のつむじを観察しながら、沖田はふとある事実に気付く。 だらしなく外に曲げた沖田の膝に、土方の膝がかすかに触れている。 普段、そういうことを意識的に避けているくせに、今日は非常事態だから、そういうのもありってことになっているのかしら。 違う。 これは、合図だ。 「・・・好きな人がいるから乗りかえる、って言ったんです」 「は?」 「さっき。言い方がまずかったようで」 「身も蓋もなさすぎ」 「それでね、気付いた。あんたのことが好きみたい」 ガコンと床で踊る缶の騒音に、土方は何の興味も示さない。 瞬きも声も忘れて、沖田の方を凝視する土方には、自分の手からそれが滑り落ちたということすら、どうでもいいことだった。 「いつから気付いてた」 「さっき」 「丸七年間かよ・・・どんだけ鈍いのお前」 「土方さんは知ってた?」 「あたりまえだ」 「根性悪いの。教えてくれればいいじゃん」 「言えるかそんなん」 返事は?なんて聞かないのだ。 なんせ沖田ときたら、自分のことを好きであることを感知して、相手を好きになってしまう体質だから。 縋るように絡められていた腕は解いてしまう。 そして、ふたりの恋を始めるための、あいさつを。 PR