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てことでひとつ!
ややっこれはあいつの好きそうなバイオレンスムービー。
即お買い上げした俺は沖田を観賞会へといざなうことにした。
「なあお前、今晩暇?」
「あーすいません生理なんで」
違うよお前もお前の中の俺もどんだけセックスの亡者なんだよ・・・
とかなんとか肩を落とした俺の一瞬の隙をついて、最近お気に入りの黒ぶち猫を追跡すべく姿を消した。
☆
直球で攻めることにした。
「愛してる」
「そりゃどうも。でもあたし今日いそがしいの」
花の慶次全巻を今夜中に読破して次の奴にまわさないといけない、と。
沖田は言うのだ。
俺は、愛していると言ったのに?
☆
「・・・お前きれいになったよな」
「お金かかってるもん当たり前じゃん」
なんかね、近藤さんが「女ってのは肌と髪と爪だな」って主張してたんだと。
「うれしいな、エステとかぜんぜん興味なかったんだけどエロ親父のお目にもかなったし」
それって俺?
「近藤さんにほめてもらおうっと!」
俺が今まさにほめているのはスルーなのか。
☆
そうだ案外、即物的なのかも。
「黒のミュール欲しいとか言ってたろ」
「え。これ、くれるの?うそぉ・・・」
「安物だし気にすんな」
押し倒された。
好きな女にシャツを剥かれるなんてたまらんシチュエーションだ。
ありがとう、ってスゥートなささやきが耳元で聞こえる。
こんなんでオチるだなんて可愛いやつだなまったくもう。
「もー土方さん気前いいから今日は二割増でサービスしちゃった」
なんか俺また空回った?
☆
「土方さん誕生日近いねえ何か欲しいのあるんですかー?」
明らかにこれ誰かに(おもに庶務担当の隊士とかに)内々で調べてくださいって言われたろ。
まあいい。
「・・・愛が欲しい」
「あはは早く彼女つくれよ三十路ー」
「まだ二十代です!」
報われない。ああ報われない報われない。
☆
こんなんじゃ駄目だとおもう。
俺はやっぱり、好きな相手とセックスしたいの!
古い人間なの!セックスする相手には俺のこと好きでいて欲しいの!
こんなこと言うとあの女また「キモイ」って言うんだよなほっとけ。
でも俺は、愛とセックスは同一線上にあるものだと、真摯に訴えたいのだ。沖田よ。
なんであいつは恥じらいもなく「そうだ、セックスしよ」なんて言えるようになってしまったんだ。
いかん。人間として、そういうのはいけないぞ。
「別れよう」
缶ビールを2本開けて殿様に膝カックンでも出来そうな気がしていた。
酒の力を借りて、泣きそうなのをこらえつつ絞り出した俺の、別れの言葉。
「・・・え」
「別れよう」
「・・・飽きちゃったんです、か」
「・・・!?」
う そ だ
あっさり「オッケー」とか言われるもんだと思ったのに、予想外だ。
バカヤロー反則じゃねえか。睫毛に涙の玉なんてのっけちゃって、沖田!
「今のは、」
「あーでもそうだよね、いっつも同じ相手としてたら飽きるもんねオッケー」
「!?」
「やっぱさ、土方さんはもうトシなんだし、まっとうな恋愛するべきだとおもう」
「・・・お前が言うかそれ」
「?きこえなかった、なに」
「エイプリルフール!!」
「今日もう13日だよ」
「あ、俺の体内時計が遅れてました」
現状維持!!