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木曜日

だって読みたいっていわれたから。
というわけで折りたたみでプロトいっきまーす。



「私の未来はバラ色だわ」

女に生まれたから。そう言って沖田はくくった髪をぶわっさーとほどくとすぐさま、水浴びした犬みたいに、首を大きく振った。
肩の丸み、肉の盛り上がりに沿ってつやめく金色の髪。本人は、真っ黒く染めたいんだって。
なぜなら、それが、「近藤さんのこのみだもの」。

「お前には合わないだろ」

はだかのふとももが、面倒くさそうに土方の右ひざをまたぐ。
下着のうえにゆるく羽織っただけの、ねまきがわりの紺地のゆかたに手をかけながら、土方はじいっと、恋人の視線、というものに挑戦してみることにした。
みつめる。

「土方さんの好みはあれでしょ、いかにも箱入りってかんじのするぅ、恥じらいがある処女ーとかでしょ。やだやだきっもーい」
「なにそれドコ情報よ身に覚えがまったくない」
「アンタ取り調べとか職質のとき、そういうコに優しいじゃん?」
「やくなよ」

は、と鼻で笑われて、自分の攻撃がかすりもしなかったことを知った土方は、とりあえず手だけはくじけずに、作業を続行する。
憎まれ口を叩かなくなったころにはようやく、沖田はからだぜんぶを預けてくる。
重さも温度も快楽も、こころ以外のぜんぶ。

「ここに生まれてしあわせよ」

愛する近藤さんがいて、やさしい仲間がいて、こうして快適なセックスもできる!

そう真顔で言いきる彼女には、きっといちばん恋しちゃいけなかった。
三十路も手前。
どうしてこんな悪い女にひっかかったのか、わからない。


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