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火曜日

現代パロの二次創作を書くならまずはスマホとかラインとかの若者文化を理解しなければならぬな……と暗澹たる気持ちになっているところです。

今コナンの黒の組織もスマホなんだぜ?泣きたい。

折り畳みで小話です。




「なにしてんですか」

腕組みツーショットで人混みかきわけ現れた副長と沖田さんに、俺は毅然とした態度で問い掛けた。

「なにって……見廻りに決まってんだろ」
「浴衣姿で?」

屋台の並ぶ参道は禁煙ということで、きょうの副長の口元に煙草はない。
だから不機嫌なんだぞというポーズを取ろうとしているらしいが、失敗している。
なんせ付き合いたてぴちぴちの彼女が夏らしく通気性のよい生地を纏っておのれの腕にそっと寄り添っているのだ。にやけないわけがない。にやけてこそ男だ。正しい。
しかし俺はあえて、にやけてんじゃねーよくそが、と内心毒づかせていただく。

そんな俺の内心を知ってか知らずか、副長のかたわらでリンゴ飴をはむはむしていた沖田さんは得意げな表情で袖をぴん、と引っ張ってみせる。

「山崎ぃ。いいだろィこれ。近藤さんの見立てなんだぜ」
「とっっってもお似合いです」
「あのひと女の趣味はともかく、こういうのは目がいいんだよな。まあ、じゃじゃ馬なこいつにはちょっと大人っぽすぎるかとも思ったが。意外としっくりくるもんだ」
「素直に褒められねーんですか」
「かわいい。」
「……ばか。」
「なんだよ、素直に褒めたってのに」
「……」

最近こいつらは公然といちゃつくことを覚えた。
俺は世界を滅亡させる方法と彼女を作る方法を同時並行で考えた末、合コンに行くことにした。


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