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日曜日

暴風と黄砂と花粉で空が澱んでいました。外出して帰ってきたら胡麻オハギみたくなってました。私が。
そして洗濯物を干していたハンガーがどっかに飛んでったらしく行方不明です。ブルー。※午前中は風弱かったんだよ・・

アニたまみました。
おびわん兄貴、アニメになったらすんなり入ってきた。(フィーリングの問題としか言えないけど)
地球存亡の危機かもしれないときにあいつらが落ち着き払っているのは「隣のこいつが落ち着いてるから大丈夫」って思いこんでるからなんだぜ。近藤さんを見守る視線は母のよう。

折り畳みで小話です。
あの子が俺の勤めてたピアノ教室に来たのは冬の終わりだった。
ろくに楽譜も読めず、人差し指でド・レ・ミと鍵盤を探っていたくせに、レッスン最終日にはちゃんと一曲完璧に仕上げていた。

「キミ才能あるんじゃない」

満更嘘でもなかったけれど、せんせーは調子いいからなァなんてへらっと笑って、「ありがとうございました」と普通に挨拶をして、翌週からは教室に来なかった。
姿が見えないもんで、おやどーしたの風邪かしらと事務部に確認して初めて俺は、あの子がやめたことを知ったんだった。

再開したのは偶然だった。
繁華街のコンビニでひとり、立ち読みしてるのを見掛けて、つい肩を叩いてしまった。

「どちらさんでしょう」
「えっ」

何年も前のたった一カ月、正味四日しか顔を合せなかった間柄だ。
考えてみれば覚えていないのも当然かもなと急にばつが悪くなって、スミマセン人違いでしたと引こうとしたら、にっこり笑って「嘘ですよ」と。

「せんせー、ひさしぶり」

違う制服を着て、声も少し低くなってたけれどやっぱり沖田くんだった。




なんでピアノやめたの、と三回聞いて、ようやく沖田くんが窓の外をから目を離す。

「なんとなく?」
「それ以外で」
「うーん。つまんなくなったから?ただ音の並びをなぞってるだけな気がして」
「ばかお前。なぞるにしたって、どういう風になぞるかってのがウデってもんだろ。もっと奥深ーいもんがあるのよわかってないね」
「才能ないんです」
「うまかったじゃん」
「俺、器用なんで。たいていのことはちょろっと練習すりゃある程度形にできるんです」
「うわっキッツー。むかっつくー。お前友達いないだろ」
「いねーですね」
「・・・・・・いや、うん。ごめん」

自分が問い質したくせに、この話をどう着地させようか考えていなかった。
沖田くんは確かにうまかったけれど、それは素人が一カ月でめきめき上達したというだけの話で、プロを目指せる腕前だと太鼓判を押せるかっていうとそうでもない。

単純に会いたかったのだ。
ピアノを続けて、俺の前で一心不乱に音符を追って、鍵盤を叩く姿をもっと見たかっただけ。

すっかり冷めたコーヒーのカップを指で弾く。
沖田くんが携帯電話を取り出して、もう行かないとという。午後十時、確かに子どもには非常識な時間。

「・・・なんでピアノはじめたの」

なんとなく、と返されるかと期待した俺の予想は裏切られた。

「好きだった人がピアノ弾きなんです」
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