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土曜日

前かかった歯医者はことあるごとに型をとってレントゲン撮って麻酔追加して時には失敗されてやり直されて「いつまで続くんじゃこりゃ」と不安に思ったのですが、今日訪ねた歯医者はアッサリしたもんでした。
レントゲン撮らずに治療だったよ!
しかも麻酔の注射が痛くなかった!
ついでに・・・安かった!(レントゲンないし型とらないしだもんね)
次なにかあったらここに行こうと思いました。よろしく先生。


しっかし今日は風吹き荒れて寒かったっすわ~。明日は晴れますように。
折り畳みで小話です。

「総悟、漬物好きか」と聞かれてまあ普通に。とチー鱈くわえながら返事をしたのはいつだったか。
そういやそんなやりとりをしたなアと思いながら、新聞紙にくるまれたタッパーを両手で抱えて立つ土方さんと対面する。アパートのドアの前。

実家に寄ってきたの?と口を滑らせそうになる。
俺は知らない土方さんちの家庭の事情。ちょっと複雑らしい、とだけきいている。
改まって尋ねるタイミングを失って、そのまま置いて寝かせている。

「三合炊いて」
「足りねーでしょ。近藤さん一人で二合食うのに」
「あの人大阪出張だってよ。聞いてねえの?」
「ねーですよ」
「あ、そ。」

なんで嬉しそうなんだ。謎のにやけ顔に鍵を握った拳を叩きこんでやろうかと妄想しつつ、三度めでようやくうまく回った鍵にほっとして、どうぞと中に招き入れる。

「留守だったらどうするつもりだったんです」
「大家がそうそう留守にしねえだろ」
「しますよ。俺だって忙しいんですぜ今だって役所とホムセン回って来たし」
「24時間程度なら余裕で待つ」
「知ってますか土方さん。今ねえ、電話っていう離れていてもお話できる便利な機械があるんですよ」
「まだるっこしいの嫌いなんだよ」

その懐のスマートフォンは銃弾避けかなんかなのでしょうか?
いいえ、まだるっこしいとか面倒とか言いながらも、厳選された使いどころがあるのです。

店子や業者はともかくとして、俺のプライベートのアドレス帳はたぶん一般的に見て貧弱。あやかりたいとは思わないけれど、土方さんのアドレス帳は平均よりとっても華美で膨大と思われる。
気がつけば飲み歩いてるし、俺みたいな、昔いいだけ悪態ついた幼馴染にもこうして声をかけて顔をつなぐ、そのマメさには素直に感心してるんです。


:::


「うまいな」
「ですねえ」
「悪ぃな帰って早々飯の支度させて」
「いえいえおいしいお漬物のご相伴に預かれて光栄です」
「・・・・・・そりゃよかった」

照れたように笑う顔を見て、急に居たたまれなくなった。

(憎むことは縛られることだから早く許してしまいなさい。)
尊敬する姉の言葉が蘇る。
別にもう憎んでないです。ほんとです。
でも縛られているんです。

「おかわりどうぞ」

しゃもじを取りに立ったのは顔が見れなくなったから。
罪滅ぼしのつもりで白米を、ここぞとばかりに大盛りにした。


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