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日曜日

八割書いてた小話が全部消えて悲しさを隠せない。

折り畳みで小話です。
未成年を連れてきていい場所じゃない、とは思う。
けれどこいつは未成年である前にうちの隊長で、ここは未成年をお断りする以前にウチに摘発されても文句のいえない、不健全なお店だったわけだ。

「神妙にしろ」
とは言ってみたはいいが、大人しくさせる対象は、入口の用心棒くらいのものだった。
半裸の女と、その乳をしゃぶるおっさん連中の間を掻き分けて、店の奥に進む間、心を無にしていた。
(おたのしみ中のところ・・・)
正直、ちょっと俺たちは間抜けだった。

抵抗する様子もなく、あっさり片付いた捕り物は、無駄に高揚感を余らせたようだ。
なんせもともと血の気が多い連中だ。
それにつけて、女に飢えているってのにちらちらと、未遂とはいえねっとりとした絡みを見せつけられて、平静な顔をしている奴を見つけるほうが難しい。
ぎらぎらした雰囲気を隠そうともせず、「このまま隣の店で済ませてこようか」なんて相談をしている不届き者もいる。
報告書と引き継ぎを済ませてからにしろ、という俺の言葉が、ちゃんと届いたかどうかも怪しい。

探していた人間は、思った通り柱に凭れてしゃがみこんでいた。
からかいまじりの通りかかりに、「若いんだから仕方ねーだろ」なんつって、追い払っている。
青い顔してよく言う。

「またかお前。仕事になんねーじゃん・・・」
「そのうち慣れる」
「そのうちそのうち、ってもう三回?四回目だろ」

うるせえ、と虚勢を張った目が涙で揺れていた。
こいつは女を受け付けない。
日常であいさつを交わす程度なら支障はないが、生々しい「ふれあい」になると、全然らしい。

「いっつもこういう店ってわけじゃねえだろィ。あんたがオトコ駄目なように、駄目なもんは駄目なんだって」
「それはどうかな」

別にショック療法、てわけじゃない。
魔がさした、というか雰囲気に酔った、というか、そんなところだ。

血の気は戻った。
目のふちも、頬も赤い。こっちが困るくらいに。動揺、したんだろう。

だけどなにも、殴ることはないだろ、と思う。
はじめてでもあるまいし。

「なんで」
「いや、意外といけるみたいだから。」

逆の頬を殴られた。
俺に博愛精神が芽生える日も近いかもしれない。
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